《Finale(フィナーレ)ユーザーの集い2019》

2019年3月16日、 《Finaleユーザーの集い2019》 が東京都港区の ドイツ東洋文化研究協会「OAGホール」開催されました。

楽譜作成ソフト「finale」は現在バージョンが25ですが、この日はバージョン26の発売が発表されましたが、30年の歴史がある中、日本でも約25年の歴史があるソフトで、年々バージョンアップが繰り返されてきて、ある時期は毎年と言っていいくらいバージョンアップをしていましたが、最近は2年に1回のバージョンアップになっているとのことでした。また、今回のユーザーの集いは5年ぶりの開催です。

ユーザーの集いは、150人の定員ですが、申し込みが多かったようで、開催直前にホームページを見たら、定員に達したということでした。この日は 多田彰文さんがスペシャル・ナビゲーター 、 近藤隆史 さんのセミナー、 作曲家・編曲家の松尾早人 さん、作曲家・オーケストレーターの伊藤絵里歌さんがゲスト参加しました。

FINALE USERの集い2019
FINALE USERの集い2019

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フィナーレの現在地?

フィナーレはバージョン26になり、「 アーティキュレーションの積み重ね配置や位置調整を自動化、符尾の反転にアーティキュレーションが自動追従、コード・ネーム/発想記号/変形図形のライブラリが拡張、各フォント用コード・サフィックス・ライブラリの革新によりコード記号の拡充、パフォーマンスの向上、Retinaサポートの向上、多くの新しいテンプレートなど、 正にメジャー・バージョンアップに相応しい仕上がりを提供しています。」
というように、さらに機能追加されています。

私が使用している楽譜作成ソフトは、フィナーレのほかに、シベリウス、カワイのスコアメーカーを必要に応じて使っていますが、フィナーレは音符入力という点ではいちばん速いと言えます。また私は特にギタータブ譜では重宝して使える機能があり、それは音符をコピーして貼り付けるだけでタブ譜ができるというのは秀逸な機能が気に入っています。
それ以外には、DAWソフト、STUDIO ONEに連携するNOTIONを買ってはいますが、まだ使っていません。
それぞれの使い勝手の良さを利用するというのがいちばん良いやり方だと思っています。

ユーザーの集いの参加された人の中に知っている人がいないかと見渡しましたが、残念ながらいませんでした。平日の午後という時間帯ということもあり、意外と年配の方が多かったです。またさすがに昔から使い続けているユーザーが多いという印象を受けました。

楽譜作成ソフトの今後?

最近のほとんどの作曲家は、DAWソフト、楽譜作成ソフトを使って作曲をするという状況になっています。つまりこれらのツールを使わないとやっていけないという時代になっていくのでしょう。

また作曲家が楽譜作成ソフトを使うということは写譜屋(浄書する人)さんの仕事がなくなってしまうのではないかと、その分野の友人を持つ私は心配してしまいます。AIの発達で、近い将来なくなってしまう職業が話題にのぼっていますが、写譜屋さんは今のところ大丈夫だということです。それでもソフトは一つ持つだけでは、ニーズに応えられないのが現状です。実際には作曲家はスコアからパート譜にするなどの工程で、録音などの現場では特に読みやすく浄書する技術はまだまだ写譜屋さんの専門性を必要とされています。

FINALE USERの集い2019
FINALE USERの集い2019

それぞれの楽譜作成ソフトのメーカーは切磋琢磨してより良いソフトを提供してもらいたいと思います。

ここで伊藤さんの紹介の中に「オーケストレーター」という聞きなれない言葉は具体的にどんなことをするのかというと、オーケストレーター(orchestrator)は、管弦楽作曲編曲家、管弦楽作曲家という意味でこのゲスト参加した伊藤さんの場合は曲やコード進行はほとんど変えずに(変えてはいけない場合が多い)管弦楽の部分だけアレンジするという役目だそうです。オーケストレーションということですので、音楽をちゃんと学んでいる人でないとこなせない分野です。
しかしながら、この仕事は編曲なのでどんな独創的なことをしても著作権ではないということ、編曲権というのがあるのですが、手続きは面倒そうで、プロダクション等に所属するともっと難しい権利となります。



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