The Beatles – Yesterday
この曲はあまりにも有名な名曲です。以下はその始まりのコード進行です。
以下のように楽譜によって2小節目のコードに違いがあります。
トニックコード(C)からVIm(Am)に進行する間にII → Vという進行を使っているのですが、筆者は昔からの楽譜でBm7 E7 と信じ込んでいました。自分で歌うときは、音を取りにくいのでギターで弾く場合、11thの音がメロディなのでそれをトップノートになるように弾くこともありました。
原調のキーはFです。よく聴いてみるとどうやら短3和音に聞こえるので、Bmが正しいのかもしれません。
C | Bm7b5 E7 | Am Am/G | F G7 |(YESTERDAY)
C | Bm E7 | Am Am/G | F G7 |(YESTERDAY)
C | Bm7 E7 | Am Am/G | F G7 |(YESTERDAY)
上記画像(見にくい場合はクリックしてください)の説明として、Bm7b5というコードはダイアトニックコードですので、音階上の音しかなりません。いわゆるスムーズなコード進行です。これに対してBm、Bm7はF#というスケール外音が入り、しかも次のコードE7もミ、ソ#、シ、レという和音ですので、トニックコードが鳴ったとたん、このBm(7)→E7というコード進行でスケール外音が聴こえると、「ええ、どうしたの?」という雰囲気になります。次のAm以下の進行でよく使われるコードを使用し、きちんと曲(調性)の落ち着きを取り戻します。「なるほど、そこへ行くのか!」と納得します。
世界でどれだけの人がこの曲をカバーしているのでしょうか?
レイ・チャールス(Ray Charles)、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)、ジョージ・シアリング(George Shearing)、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)、ボーイズⅡメン(Boyz II Men)、Kenny G・・・・挙げたらキリがありませんが、この曲Yesterday は先の珍しいコード進行のほかに、別の有名な特徴があります。
一般的にAメロ、Bメロ、サビという言い方をしますが、どれも8小節にできているのがほとんどです。先ほどの珍しい進行で始まるAメロは7小節でできています。Beatlesの曲はジャズ・ミュージシャンも好んで演奏していますが、とりわけこのYesterdayは7小節のAメロの最後に1小節追加して8小節にして演奏するミュージシャンもいます。ジャズ・ミュージシャンは8小節単位のアドリブに慣れているせいなのです。